こんにちは。現在看護師をやめて出産育児をしつつ執筆をしている、ライターのレナです。
いきなりですが、職業についてたずねられて看護師だと答えると、色々な事言われませんか?
夜勤もあって大変でしょ。
とか
看護師さんじゃ忙しいね。
とか。
もはや「看護師は大変であって欲しいの?」と思えるくらい、私は言われてきました。
今や世間一般的に「看護師=白衣の天使」なんてふんわりきらきらしたイメージはどこにもなく、忙しくて大変な仕事、といったイメージになっているように感じます。
そしてそれは実際のところ間違いではありません。
現場では
- 人手不足
- 毎日残業
- 多忙で休憩が取れない
と、過酷さを極めます。
私が以前勤めていた病院でも、労働環境の問題は絶えずありました。
激務!看護師の準夜勤
以前勤めていた病院は、地域の救急を担う総合病院でした。
勤務体制は3交代。その中で最も激務と言われているのが準夜勤でした。
夕方出勤し、日付が変わる頃までの8時間の勤務です。
準夜帯と深夜帯は、50床を3人の看護師でみなければなりませんでした。
助手さんもいないため、体交、オムツ交換、食介、すべて看護師のみで行わなければなりません。
外科病棟に勤務していたこともあり、人数が少ない勤務でも容赦なく来る緊急入院、緊急手術、緊急処置…救急の当番日の準夜勤は、本当に地獄のようでした。
他にも大変だった事といえば
- 入院の引き取りを「待って」と言わせない外来看護師
- 症状を訴えまくる入院患者
- 心配で次々と訪れる患者家族の対応
- 状況も知らない他患者からのナースコール
などなど、あげればキリがありません。
そんなことが同時に重なってしまうと、もうパンク寸前でした。
消灯が近くなると患者さんからは


なんてコールも多いんですよね。
順番に行くのでお待ちくださいね〜
なんて爽やかに対応しながら、こっちはバタバタです!!
飲まず食わずで、必死にラウンドする勤務も何度かありました。
本当に忙しすぎて、休憩がとれないことも多かったです。
私は準夜勤が1番嫌いでした…。

日勤看護師、それは残業地獄
じゃあ日勤がラクかと言われると、別にそうでもないんですよね。



こんな理由で残業しなければならないことってありますよね。
検査出し、手術出し、カンファレンス、点滴、配薬と、看護師の業務は1日の中でやるべきことが本当に多いです。
そんな中、大学病院や総合病院では急変がおきる事も多々。予期せぬ事態が発生することも残業に繋がります。
勤務終了間近の入院や手術出しなんかは、本当にたまりません(涙)
でも看護師の人数が少なくなる準夜帯に任せるなんてこと出来ないし…
結局自分が残って入院を取ったり、検査やオペ出しに行く事が度々ありました。
他にも
- 新人指導
- 委員会業務
- 看護サマリー
など、看護師は本当やること多過ぎですよね。
結果的に残業しない日なんてほとんど無いという、まさに残業地獄でした。


きついシフト、看護師の劣悪な労働環境
看護師の勤務は2交代もしくは3交代のシフト制ですよね。
私はどちらも経験があるのですが…まぁどちらも大変でした。
2交代シフトは労働時間が長い
まず2交代。
何と言っても拘束時間が長い!!
夕方出勤して帰れるのは翌朝。
夕食、朝食の摂取、夜中の仮眠を病院で行わなければなりません。
病院の仮眠室なんて、アラームの音が聞こえたり、病院っていう環境にいるだけで寝られなかったりしますよね。
夜中も化粧してるなんてお肌に悪いし…でもすっぴんもいやだし…なんて悩みも。
(これは関係なかったです。余談でした。笑)
16時間も同じ患者を受け持つなんて、患者の状態が大きく変化することもあって怖かった記憶があります。
深夜明けで病棟会や勉強会に出席させられることも度々ありました。
でも2交代は、夜勤時間は長い分、深夜明けを含めお休みが多いところが良いですよね。
久しぶりの出勤で浦島太郎状態になってしまうのが、嫌なところでしたが…(笑)
3交代は完全に生活リズムが崩れる
3交代は3交代で、まず拘束時間が短いことが最大のメリットだと思います。
どんなに激務でも
8時間耐えれば帰れる!
なんて思いながら仕事をしていたものです。
でもこの3交代、深夜入りの前って昼間働かなきゃいけないんですよね。
日勤が定時ぴったりに帰れない事だって、ザラにありました。
日勤やって深夜入りなんて、ほんの数時間仮眠を取れるだけ。
「寝なきゃ、休まなきゃ」と思うほど、寝付けないものです。
深夜になり、皆が寝ている中出勤。眠い目をこすり真っ暗な道を通って病院へ向かう…なんて、こんなに不規則な勤務ありますか?
準夜勤終わっても「なんだか眠れない→次の日は昼まで爆睡」なんてこともあり、1日があっという間に過ぎてしまう時もありました。
こんな昼夜逆転の生活リズム、身体には絶対よくないですよね。


肉体的な重労働だらけ、看護師をやめたくもなる
看護師の日常的な業務として
- オムツ交換
- 体位変換
- 移送
などがあります。どれも肉体的にはかなりの重労働ですよね。
寝たきりの患者さんが多い病棟ほど、身体への負担は大きくなります。
私の友人でも何名か

と言っていました。
看護師は個々で業務を抱え、みんながそれぞれ忙しいことも多いです。
そうなると「ちょっと手伝っていただきたいんですが…」なんて声はかけにくいですよね。
「待っている時間も勿体無いから1人でやっちゃえ!」なんてこと多いと思います。
そんな積み重ねで、自分の身体を壊してしまうことも多い気がしますね。
自然災害時も出勤しなければならない
暴風、豪雨、地震など、あらゆる自然災害が起きても、病院や地域の患者さんを守ることは看護師の仕事です。
その為看護師はどんな状況下であっても、出勤しないといけません。
自分の身も危険にさらされながら、あらゆる交通手段を使い出勤しなければなりませんでした。
以前勤めていた病院では「震度4以上で必ず出勤」なんて防災マニュアルもありました。
自分の家族ましてや小さい子供がいたとしても、家族を置いて出勤しなければならないなんて、酷過ぎますよね。
看護師の人手不足スパイラル
看護師が病院を退職してしまうと、すぐに補充人員が来ることはまずありません。
ただでさえキツい労働環境が、よりキツくなってしまいます。
- 人員が減る→1人当たりの仕事は増える→過労→退職
そうしてまた誰かがやめて…と、人手不足の負のスパイラルが発生します。
私が勤務していた病院でも、この「人手不足スパイラル」がありました。
ちなみに私の母も現役看護師で、現在は介護療養型医療施設でパートの勤務をしています。
母の勤務している医療施設でも看護師の人手不足は深刻なようで、昼夜問わずリーダーと受け持ち看護師3人で50床の病棟をみているそうです。
入浴日と定められた日は、1日50人ほどの患者を、看護師や介護士などの医療スタッフ5〜6人で1日かけて介助浴するそうです。
それが週2回。
「もうへろへろよー」と言っていました。
どこにも厳しい現実ってあるんですね。

どこもキツい?看護師の労働環境
看護師の労働環境の現実、どうなんでしょう。
こんな労働環境では、患者さん第一の病院でミスも起こりやすく安全への配慮にかけてしまいますね。
看護師の身体、精神面での大きな負担は大きく、身も心もすり減っていってしまいます。
看護師の労働環境はとても厳しいように思います。
大事なのは、決してその状況を当たり前としない事。自分や家族の健康は、自分で守っていかなくてはならないと思います。
自分のためにも、そして自分の周りの大切な人のためにも、自分を大切にしたいですね。